shogun 3
夜中の日曜レポです♪
色々写真もたまってきました♪
これからゆっくり
更新していきます☆
前回・前々回
それでは
どうぞ☆
カクミチは原付を自宅のガレージに入れ
自動で開閉する門を開けた
カクミチの家の広い庭を
父がこの家を建てた当時からお世話してくれている
庭師の人と目が合った
「おかえりなさい、カクミチさん
アルバイト、お疲れ様です」
庭師は脚立に登って
木の枝を整えながらカクミチに軽く会釈をした
「お疲れ様です、今日は親父は?」
庭師は脚立から降りてきて、下に落ちている
枝を拾いながら答えた
「いや~、今日はまだ帰ってきていらっしゃらないと
思いますが・・・。」
「そうですか、ありがとうございます」
カクミチは庭師に軽く会釈をした
「カクミチさん」
玄関へ行こうとした
カクミチを庭師が呼び止めた
「あの、、なにか深刻そうな顔に見えますが大丈夫ですか?
お体の具合が悪いのでは?」
庭師は些細な枝でも見逃さないだけあって
人間の些細な心境変化もわかるらしい
「いえ、大丈夫です。庭のお世話お願いします」
カクミチは取り繕った笑顔を
庭師に見せた
「そうですか、、。」
そういうと、庭師はひとしきり枝を集めた後
まだ脚立に登って作業を再開した
(この家は一体誰が住んでいるのだろう、夫婦も子供も揃わない家の
庭や家の中の家事の世話は誰のためのものなんだろう)
カクミチは久しく親と顔を合わせていなかったが
別段寂しくはなかった
家政婦がカクミチの世話をしていてくれたからだ
そんなことを考えながら
玄関をくぐるとその家政婦に会った
「あら、お帰りなさいませ☆」
家政婦さんは豪快な人で
彼女のちかくにいるだけで、エネルギッシュな力をもらうことが出来た
「どーも」
カクミチは靴を脱ぐと方向をそろえて
玄関に置いた
家政婦は長年の癖ですぐにスリッパを玄関マットの上に置いた
「あー、オレはスリッパいらないですよ」
カクミチはありがとうございますという
表情を浮かべて彼女に言った
「あらそうでしたか、これは失礼いたしました」
彼女はスリッパを元に戻して
玄関の靴の整理を始めた
「あのー、親父かお袋は?」
カクミチは家政婦さんの背中に話しかけた
「ご主人はまだお帰りではないですよ、お仕事だと思いますよ?
ご夫人は今日はカルチャースクールでございます」
家政婦さんもこの家を建てた頃からの
長い付き合いだ
なので、夫婦関係のことも知っているし
親父が愛人におぼれていること
お袋が好き勝手していることも知っているが
依頼人と家政婦の間柄なので
依頼主のプライベートは口に出さないようにしている
「そうですか、、。」
カクミチは話したい時に会えない親なんて
親といえるのだろうか?
息子が話をしたいときに
会うことすら出来ない親なんて、、。
と急にさびしくなった
「どうしたんですか?伝言なら私がお預かりしますけど☆」
家政婦さんにも表情の変化が見て取れたらしい
「カクミチさん?具合でも悪いんですか?」
急に心配そうな顔になった家政婦に
カクミチは向き直って
「あのー、オレ、、、。。」
ダイスケはアパートの玄関を開けた
「あ、お兄ちゃんお帰り☆」
ダイスケには小学三年生のミカという妹がいた
「お袋は?」
靴を脱ぎながらミカに聞いた
「ん~、あたしも今帰ってきたんだ☆
明日から夏休みだからさ♪」
ミカは今日は終業式だったらしい
可愛い手提げバッグがいすに放り投げられている
「お前、飯は?」
ダイスケはポケットに手を突っ込んで
小銭を探した
「朝は牛乳だけ飲んだよ、お昼はまだ」
ミカは育ち盛りなのに
十分な食事を取っていないようにも見えた
「じゃー、これでなんか食え」
ダイスケはスロットの勝ち分の中から
¥2000をミカに渡した
「ありがとう☆お兄ちゃん」
ミカは¥2000を首から提げた
くまのプーさんのポーチに入れた
「おつりが出たら自分でためとけ、お袋には
オレから金もらったとか、そのポーチとか見せちゃだめだからな」
ダイスケはミカに注意した
「うん♪」
ダイスケの親はミカが生まれたばかりの時に
離婚した
夫は二人の子供をダイスケの母に押し付け
養育費をしぶしぶ支払っている
母は二人の子供の面倒をみるためには
養育費だけでは足りないと
夜の仕事を始めた
優しかった母も生活の柱がいなくなって
段々と性格が変わっていってしまった
お金にルーズになり
子供の面倒を見なくなり
家に帰らなくなり
母は日に日に堕落しているようにも見えた
男を家に連れ込んでは
真冬でもダイスケとミカを
アパートの外に出し、そこで
一夜を過ごさせた
ダイスケはミカだけは
守り抜くと心に決めていた
「お兄ちゃん、、。また、どっかに行っちゃうの?」
ミカはいそいそとジャンパーを羽織り
「ミカもつれてって!お友達と遊べなくてさびしいんだもん!」
ダイスケの親の噂は
親から親へ
そしてその親からその子へ
伝わっていったのだろう
ミカは友達からも
白い目で見られていた
「・・お前明日から夏休みか?」
ダイスケはミカの頭をなでながら聞いた
「うん♪だから学校ないから一緒に遊ぼっ♪」
ダイスケは子供をほっぽらかすおふくろに
ほとほと愛想が尽きていた
「じゃー来るか?宿題は帰ってきたらちゃんとやるんだぞ?」
ダイスケはミカを抱きしめた
「うん!ちゃんとやります!」
ミカがいなかったらダイスケはどうなっていたのだろう
生きる希望すら失っていたかも知れない
ダイスケは軽く頬を拭って
「よしっ、行くか!」
「うん!」
ダイスケはミカと手をつなぐと
古びたアパートの玄関を開けた

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